令和も愛される昭和コンテンツ「ラジオ」こそ、ネットではなく地上波から聴...

令和も愛される昭和コンテンツ「ラジオ」こそ、ネットではなく地上波から聴きたい。

令和も愛される昭和コンテンツ「ラジオ」こそ、ネットではなく地上波から聴きたい。

チボリ・オーディオの「MODEL ONE BT」。最近の家電は色々なことができる一方、Wi-FiやiPhoneやリモコンがないとなにもできないが、これはコンセントに刺せば使える。そんなシンプルなシステムにちょっと感動したりする。昭和な良さかもしれない。

昭和が終わるギリギリに生まれた私にとって、昭和の思い出はほとんどない。昭和生まれで良かった事といえば、平成生まれではないという事で、上の世代からちょっとした仲間意識を持たれることくらいだろうか。

私にとって、昭和だなぁと思う家電のひとつといえば「ラジオ」。聴いていると「リスナーからのお便り」や「ハガキ職人」とか、時代を感じるキーワードもちらほら登場することも理由のひとつ。私がラジオを聴き始めたきっかけは地上波でなくインターネットラジオだった。もちろん子どもの頃はクルマでラジオを聴いたりしていたが、自分から聴きはじめたのはひとり暮らしをはじめた大学生の頃。テレビもラジオもなかったこともあり、夜な夜な学校の課題をこなしながら、パソコンからラジオを聴くのが習慣になった。

その頃はまだFMやAMの番組がネットで聴けるサービスradikoはなかったが、同じようにネットで聴くことができた。確か、ブラウザからJ-WAVEが聴けるサービス「Brandnew J」がきっかけだったと思う。そこからアプリのradikoがリリースされ、ハマりにハマり、昼はJ-WAVE、深夜はTBSラジオ、ニッポン放送……などさまざまな局の番組を聴いてきた。

テレビがない生活はその後も続き、脆弱なネット環境もあいまって数年前にチボリのラジオを購入した。購入の決め手は味わいのある音質と、ダイアルの操作感。選局する時の「サー」という音、電源を入れたときの「プチっ」という音も、自分で機械を操作しているという気分にさせてくれる。このアナログなチューニングは面倒なところもあるが、いくら聴いてもデータ料がかからないしバッテリーも減らないというメリットもある(当たり前だ)。


最近はAmazon Echoを購入したこともあり、片手間でも「アレクサ、radikoをつけて」と言えば聴くこともできるが、朝起きてラジオのスイッチを入れる、そんなちょっとした動作が、気持ちを切り替えてくれるのだ。

何よりも、ラジオはコンテンツとして楽しい。その時々の選曲やミックスは、Spotifyなどの配信サービスにはやはりかなわないし、リスナーとDJたちの距離感も近すぎず遠からずで良い。山下達郎や桑田佳祐、吉永小百合をはじめとする大御所がいまも番組を続けているのは、きっとラジオの特別な魅力を知っているからだろう。雑誌離れが続いているいま、雑誌もラジオのように時代が変わっても愛されるコンテンツでなければ……と思いながらいつも聴いている。(編集MI)


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令和も愛される昭和コンテンツ「ラジオ」こそ、ネットではなく地上波から聴きたい。

Amazon Echoのなかでも音質がいいらしい、ということで購入したEcho Studio。見た目がまったくもって可愛くないが、エアコンも電気も一声かければ消してくれるので便利ではある。いつしかこの機械に愛着が湧くのだろうか。